Chapter 1
数列
数列は、「数の並びの規則性に着目しよう」という話題として語られる。
数の並びの規則性から、賢く足し算をする知恵も導かれる。
1.1 数列を語る言葉
ある規則によって数を並べた列を数列という。
a
1
, a
2
, a
3
, . . . , a
n
, . . .
無限個の数が並んでいるものは無限数列、有限個の数が並んでいるものは有限数列という。
並んでいる数をといい、最初の数は初項、有限数列の場合は最後の数を末項という。
先頭から数えて n 番目の数を第 n 項、これは一般項ともよばれる。
具体的な数をそのまま 1 つずつ並べて書いてもよいが長くなってしまう上、則性が見えにくい
一般項だけを {} で囲むことで、一般項で表される数の集合として
{a
n
}
と書くことも多い。
* * *
1
2
CHAPTER 1.
数列
さて、重要な規則性を持つ数列には、名前がつけられている。
まずは簡単なものから見ていこう。
1.2 等差数列
次のような規則で定まる数列は等差数列とよばれる。
初項 a
1
に次々と一定の数 d を足してつくられている数列
等差数列では、隣り合った 2 つの項の差がいつも一定の値 d になり、こ d を等差数列の公差
いう。
1.3 漸化式
初項と項と項の間の関係を表す式があれば、の式によって初項の次の数、たその次の数、
というように、数列を復元することができる。
これはいわばドミノ倒しのようなもので具体的に触れるのは初項だけでよい。あとは規則に従
て数が決まっていく。
1.4 「離散的な関数」としての視点
数を「並べる」ということは、位置を表す自然数と、その位置にある数とのマッピング(対応づ
け)としても捉えられる。
すなわち、位置を与えたらその位置にある数を返す関数
f (n) = a
n
という形で数列を捉えることもできる。
このとき、数列という名前の関数 f は、n から a
n
を定める規則のことになる。
自然数 1, 2, 3, . . . のそれぞれに対して、 a
1
, a
2
, a
3
, . . . が定まっているとき、この
対応づける規則を数列という。
1.4.
「離散的な関数」としての視点 3
[ Todo 1: 図:点で数列をプロットしたグラフ]
f (n) のグラフを書こうとしても、「線」にはならない。
n は自然数1, 2, 3, . . .という飛び飛びに並んだ数であるため、各自然数の間の数に対しては f (n)
の値が決まらない。そのため、 f (n) はぽつりぽつりと点を並べて表すしかない。
このように、飛び飛びに並んでいるものは離散的と言われる。
離散的なデータを扱う場面では、データを数列(離散的な関数)として見て調べる視点も重要に
なる。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
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