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CHAPTER 1.
数列
さて、重要な規則性を持つ数列には、名前がつけられている。
まずは簡単なものから見ていこう。
1.2 等差数列
次のような規則で定まる数列は等差数列とよばれる。
初項 a
1
に次々と一定の数 d を足してつくられている数列
等差数列では、隣り合った 2 つの項の差がいつも一定の値 d になり、この d を等差数列の公差と
いう。
1.3 漸化式
初項と、項と項の間の関係を表す式があれば、その式によって初項の次の数、またその次の数、…
というように、数列を復元することができる。
これはいわばドミノ倒しのようなもので、具体的に触れるのは初項だけでよい。あとは規則に従っ
て数が決まっていく。
1.4 「離散的な関数」としての視点
数を「並べる」ということは、位置を表す自然数と、その位置にある数とのマッピング(対応づ
け)としても捉えられる。
すなわち、位置を与えたらその位置にある数を返す関数
f (n) = a
n
という形で数列を捉えることもできる。
このとき、数列という名前の関数 f は、n から a
n
を定める規則のことになる。
自然数 1, 2, 3, . . . のそれぞれに対して、数 a
1
, a
2
, a
3
, . . . が定まっているとき、この
対応づける規則を数列という。