
6
CHAPTER 1.
指数関数と対数関数
• 2:情報理論、コンピュータサイエンスなど
• 10:対数表、音声、振動、音響など
よって、これらの底を互いに変換したい場面もある。
指数の底を変えることは、指数の定数倍で実現できる。
例えば、底が 4 の指数関数 4
x
を、底が 2 の指数関数に変換したいとすると、
4
x
= (2
2
)
x
= 2
2x
のように、指数部分を 2 倍することで、底を 4 から 2 へと変換できる。
当たり前だが、この変換は、4 = 2
2
という関係のおかげで成り立っている。
「4 は 2 の何乗か?」がすぐにわかるから、4 から 2 への底の変換が簡単にできたのだ。
より一般に、a
x
と b
X
において、a = b
c
という関係があるとする。
つまり、a は b の c 乗だとわかっているなら、
a
x
= (b
c
)
x
= b
cx
のように、底を a から b へと変換できる。
指数関数の底の変換
指数を定数倍することは、底を変えることと同じ操作になる。
a = b
c
という関係があるなら、次の変換が成り立つ。
a
x
= b
cx
ここで重要なのは、指数関数の底を変換するには、「a は b の何乗か?」がわかっている必要があ
るということだ。
次章では、a = b
c
となるような c を表す道具として、対数を導入する。