Chapter 1
場合の数
何通りの「場合」が起こり得るかを数え上げたものを場合の数という。
1.1 和の法則
たとえば、A 市から B 市まで行ける路線が、
電車で 4 路線
バスで 3 路線
あるとする。
電車
バス
A B
このとき、電車かバスの「どちらか」 A 市から B 市まで行くときには、4 + 3 = 7 パターンの路
線から選ぶことになる。
和の法則
A B は同時に起こらないとする。
A の起こり方が m 通り、B の起こり方が n 通りあるとき、
A B のどちらかが起こる場合は m + n 通り
1
2
CHAPTER 1.
場合の数
1
2
.
.
.
m
A
m 通り
1
2
.
.
.
n
B
n 通り
m + n 通り
1.2 積の法則
今度は、A 市から B 市へ、駅を経由して行く場合を考えてみる。
A 市から駅までは電車で、駅から B 市まではバスで行くとする。
つまり、電車とバスを「両方使って」移動することになる。
A 市から駅までの電車は 4 路線
駅から B 市までのバスは 3 路線
どの路線の電車で行くかを決めたら、今度はどの路線のバスに乗るかを選ぶことになる。
電車
A
バス
B
4 通りの中からどの路線の電車を選んでも、次に乗るバスは 3 通りの中から選ぶ必要があるので、
電車の路線 1 つにつき、次に乗るバスの路線は 3 パターン考えられる。
「電車 1 路線につきバス 3 路線」というパターンの数は、かけ算で表すことができそうだ。
電車とバスを乗り継ぐ場合の路線の選び方は、3 × 4 = 12 通りになる。
1.3.
順列 3
積の法則
A 起こり方が m りあり、その各々について B の起こり方が n 通り考えられるとき
A B がともに起こる場合は mn 通り
A B がともに起こる」とは、A が起こった後に B が起こる場合を指す。
1
2
.
.
.
n
n 通り
1
2
.
.
.
n
n 通り
.
.
.
1
2
.
.
.
n
n 通り
1
2
.
.
.
m
m 通り
m × n 通り
A
B
1.3 順列
1.4 階乗
1.5 組合せ
1.6 二項展開とパスカルの三角形